こんにちは、Nityaニティア・スタッフのchieです。
今回もお客様よりいただいていたご質問などをご紹介させていただこうと思います。
Q. 以前インドにアーユルヴェーダを習いに行った際にナワラトゥナやナヴァグラハの事を知りました。
ナワラトゥナはとても素晴らしいものなので、ぜひ身につけたいと思っているのですが、ナワラトゥナはヒンドゥー教のお守りなのでしょうか。
私はヒンドゥー教徒ではないので、私が身につけても良いものなのかなと思っています。
インドまでアーユルヴェーダを習いに行ったとのこと。素晴らしい経験をされたのですね。
Nityaのナワラトゥナにご興味いただき、大変嬉しく思っています。
ナワラトゥナは、期限を辿れば、ヒマラヤの聖仙(リシ)と呼ばれる賢人がこの世の理から導き出したお守りになりますが、ヒンドゥー教のお守りという訳ではありませんし、日本人の私たちが身につけても良いものです。
インドに行くと、ナワラトゥナやナヴァグラハについて詳しいのは土着のヒンドゥー教の方々で、9つの星を祀っている寺院を参拝しているのもヒンドゥー教の方々。元を辿れば移民となるインドのイスラム教の方々などは、インド占星術やナワラトゥナについて否定的だったりすることも多いので、ナワラトゥナをヒンドゥーのお守りなのかなと思うのかもしれません。
これはスリランカでも同じで、ナワラトゥナやナヴァグラハについて詳しいのは、土着の仏教徒のシンハラ人や南インドから渡ってきたヒンドゥー教徒のタミル人の方々となり、スリランカのイスラム教の方は宝石商のことも多く観光客へナワラトゥナの石の販売なども熱心に行なってはいますが、9つの石の選定も間違っているほど本質的には余り関心が無いということが多々見受けられます。
ヒンドゥー教はインド教とも書かれることから、インドの国の宗教だと思っている方も多いかもしれませんが、インドにはイランなどのように国の宗教というものはなく、キリスト教のイエスやイスラム教のマホメットのように特定の開祖も存在しておらず、聖書やコーランなどの聖典もなく、教団などの組織もありません。
私たちの住む日本でも冠婚葬祭以外に宗教を余り感じることがなく、私自身、自分が仏教徒なのか実感のない状況ですので、そうした状況にも関わらず、自分はヒンドゥーだと堂々と主張をするインド人の方にとって、ヒンドゥー教とはやはりインド教であるのだなあと感じています。
ご存知の通り、ナヴァグラハは9つの星で成り立っています。
太陽 | 月 | 火星 | 水星 | 木星 | 金星 | 土星 | 蝕星 | 彗星 |
スーリヤ | ソーマ | マンガラ | ブッダ | ブリハスパティ | シュクラ | シャニ | ラーフ | ケートゥ |
ナヴァグラハ(9つの星)はシルクロードを通って、中国では九曜(九執)と訳され、暦算や占星の技術と共に日本にも伝えられ、東洋の伝統的な占星術は、ほとんどがこの九曜の観察から成り立っています。
ラーフとケートゥは、太陽と月の交点で、日食や月食が起こるエネルギーポイントですが、神話では「アムリタ」という不死の甘露を盗み飲みをした悪魔の竜が2つに切られて成敗されたけれどアムリタを飲んでいたために死ぬことができずにラーフ(竜の頭)とケートゥ(竜の尻尾)になった。と言われています。
中国でもラーフを竜頭、ケートゥを竜尾と書くことがあるのは、この神話が伝わっているためです。
また、日本の古川柳に「山形を伊勢屋羅睺星程恐れ」という句があるのは、伊勢屋が商売敵の山形屋を凶星とされるラーフのように恐れたという意味で書かれたものなのだとか。
日本では文明開化や富国強兵の際に東洋思想の断絶があったため、ナヴァグラハの概念は日本には来て無いように思えるかもしれませんが、しっかりと伝わってきています。また昨今は様々な角度から途絶えた伝承が見直されてきているようです。
ヴェーダのお守りであるナワラトゥナ(ナヴァラトナ)は、日本人である私たちにも身につけることのできる伝統的な星のお守りです。
ぜひ、宇宙の理であるナワラトゥナ(ナヴァラトナ)を感じてください。
いかがだったでしょうか。
他にもとても興味深い内容のご質問を沢山いただいており、嬉しく思っています。
また、追ってご紹介していきたいと思います。
Chie