インドのタントラ

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こんにちは、Nityaニティア・スタッフのchieです。

 

 

 

インドは引き続き、ロックダウン中。

毎日40°C以上になって、とても暑いのにクーラーが禁止(風邪をひくとCOVID-19と紛らわしいとの事)ということで汗が止まらなくて大変なのですが、世界的にロックダウンな今。これも数奇な思い出となるといいなと思っています。

 

 

さて、この機会にインドのあれこれをこちらでお伝えしていこうと思っております。

 

 

 

今回はインドのタントラについてご紹介していきますね。

 

 

 

 

 

 

インドのタントラをご存知でしょうか。

 

 

 

インドのヒンドゥーのタントラというと、ヨガのチャクラだったり、男女の性のエネルギーのようなものを想像する方が多いかなと思います。

 

 

タントラとは、もともとは心の延長という意味であり、5世紀から8世紀にかけて著された64のタントラ(この場合は経典)を意味していました。

近代のタントラは、出来うる限りの快楽を追求して、楽しむという体験や楽しんでいる状態を認識する力が非常に高いレベルに達すると、そこで解き放たれたエネルギーが人の意識を悟りの境地にまで高めることができると考えられている密教です。

 

 

タントラは行動的なヨガの一種でもあり、瞑想のようなものではありません。

タントラは神秘的で、エクスタシーを感じさせることで魂を解放させる手段だと言われています。

 

 

 

もともとのタントラ(64の経典)には、占星術や歴史、神話まで多岐にわたり、シヴァ(ヒンドゥーの神)と彼の伴侶であり弟子であるシャクティ(ヒンドゥーの女神)との間に交わされた会話の形式で書かれており、タントラの活動そのものは10世紀にピークを迎えたのだとか。

 

 

タントリック(タントラの実践者)の64人の女神たちはヨギニと呼ばれ、北インド中の彼方此方に祀る寺院が建立されました。

寺院はそれぞれ神の家として、聖なる儀式を行うために建てられています。

その中でもカジュラホやコナラクの寺院は壮大で、インド芸術の黄金時代の寺院としても評価が高く、とても多くの男と女のエネルギーであるシヴァとシャクティの結合を表現している官能的な彫刻で飾られています。

その中でも親密な男女の様々な抱擁のポーズだったり、四股が絡み合うポーズだったりするものはミトゥナ像として有名です。

これらの男女の性のエネルギーは自然の力、もしくは宇宙の結合や融合と同一視されています。

実際にカジュラホの寺院の彫刻は、エネルギーの象徴であるミトゥナ像で寺院の栄華の保護を目的として掘られた(魔除け)と言われています。

 

 

 

 

 

 

通常のタントリックは、瞑想を通じてしか感じることのできない遠い神的な存在や、あまりにも超越した存在なため理解しがたい神の概念のようなものは信じてはいません。

その代わりに女神シャクティの姿で具現化された神のような力を崇拝対象としています。

それゆえにタントリックは、女性を崇拝し、女性には神のような力が備わっていると考えているのですね。

 

 

 

チャクラの全身図にあるように、人間という生き物は、植物のように純粋な神性エネルギーを吸い上げるように描かれています。

このエネルギーは、樹液のように体内の静脈を通って流れていき、そして鋭敏な身体は背骨を軸に形成されるものなのだとか。

 

 

性のエネルギーの結合とは創造の過程であり、子宮であるヨニの赤いエネルギー(チャクラ1)が種である白いエネルギー(チャクラ7)によって受精することを再現するものだと考えられているのです。

※よくチャクラの図は第七チャクラが紫で表されていますが白だと見えなくなるからです。

 

 

 

 

 

以前にも、ヨガとナワラトゥナ(ナヴァラトナ)ついてご紹介していますが、ナワラトゥナ(ナヴァラトナ)の9つの星のお守りジュエリーが生まれた伝統医学のアーユルヴェーダには「大宇宙の様相は、小宇宙である私たちの様相と同じである」という諺があります。

 

タントラは神秘的ですし、様々な宗派のようになっていて過激なものもあるので、一般的になかなか素直に受け入れることが難しいですが、私たちでも宇宙でも、新しい生命を生み出す際には膨大なエネルギーが生まれて放出され、そのエネルギーは自然の力、もしくは宇宙の結合や融合だという考え方は、間違ってはいないのではないかと思います。

 

タントラもまた、私たちの起源であるこの宇宙の神秘や真理への探求から生まれているのでしょうね。

 

 

 

 

 

 

chie

 

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