こんにちは、Nityaニティア・スタッフのchieです。
インドではロックダウンがさらに延長中です。
世界的にコロナ・ウイルスが猛威を奮っているので、これはもう致し方ないですよね。
潔く腹を括って自粛生活を楽しもう。
止まない雨はないわけですし、うん。
というわけでインドでのスタック民(コロナの影響で外国から出られなくなっている人々)となっているのですが、引き続き、この機会にインドのあれこれをこちらでお伝えしていこうと思っております。
今回はインドやスリランカの食生活についてご紹介していきますね。
インドやスリランカでの食生活にスパイスは欠かせません。そして食べ物の味はとても極端...。と私は思っています。
甘いものは頭がクラクラしそうなくらいに甘いし、辛いものは舌が痛くなってしまうくらいに辛い...
スリランカを含むインド地方の食べ物は、それぞれの土地や言葉と同じくらいに多種多様です。
もちろんその土地土地では、結構お決まりといった食べ物が多いので広くインド地方全体で、となるのにはなるのですが、各地にはご当地ご自慢の料理というものがあり、それに加え、カーストや言葉、宗教で分けられたグループごとに食の決まりがあり、その食の決まりは世代から世代へと何代にもわたって守られてきたものなのでとても興味深いものがあります。
スリランカの場合はほとんどカーストが無いように感じる昨今ですが、やはりほんのりとは残っています。
あるカーストや宗教では、ノン・ベジタリアンの食事(肉魚を食べること、通称ノンベジ)が受け入れられていますが、別のカーストではノンベジでも卵だけしか許されていないということもあります。またベジタリアン(菜食主義、通称ベジ)でも卵はOKだったり。
※こういった事はよくあるのですが、本人がベジかノンベジかを主張するのでややこしい...
ベジタリアンにも、その中でバリエーションがたくさんあります。
ある宗教では、ベジタリアンで、その中でもネギやニンニクを食べることが許されなかったり、一方ではベジタリアンといっても海沿いに住む人々は魚がOKだったりもします。
牛肉なんて以ての外と思うかもしれませんが、イスラム教徒やキリスト教徒の多い地区では普通に食べられてもいます。
もちろんインドやスリランカのヒンドゥー教徒にとって牛肉は宗教上のタブーに当たりますが...。
全ての料理はスパイスで決まると言っても過言ではない、この地方の料理たち。
ヨーロッパの人々も、このスパイスを求めてインドの海岸に引き寄せられるようにやってきました。
中世では冷蔵が可能ではなかったので、ヨーロッパでスパイスは、肉の保存に使用される大変貴重なものでした。
ヨーロッパの人々がインドやスリランカを支配下に置いたのは、また別の話だとインドの方は言うのですが、スパイスも十分に魅力があったと思っています。
大体において、インドやスリランカではベジタリアン料理の方が主流で様々な種類があります。
南インドのベジタリアン料理では、ドーサ(豆生地のクレープ)、イドリー(米粉と豆粉の蒸しパン)、サンバル(野菜やスパイスを石臼で挽きペースト状にしたもの)が人気があるようですし、スリランカでもココナッツを使用したベジタリアン料理がとても豊富です。ベジやノンベジの区別なしでも北インドではダールと呼ばれる豆のカレーやチャパティやタンドゥール料理が定番となっています。
気候が暑い地域はカレーもより辛くなり、その都度、他の料理と合うようにスパイスを組み合わせて作られるのです。
インドやスリランカの人々は大抵大きな皿を使って食事をとります。
その皿の上に、北インドであれば小さなステンレス製の器をいくつか乗せて、カレーやサブジ(野菜炒め)、ダール(豆のカレー)、ライタ(ヨーグルトの薄いスープ)などが入れられます。いわゆるターリーです。
お皿の中央には、チャパティかご飯。その脇にはアチャール(スパイスの効いた漬物)がよそられ、料理の品数は、行事によって異なるようですが、お祭りの際には7〜10品、日々の食卓には2、3品用意されます。
南インドではこういった食事の提供スタイルはミールスと言いますが、スリランカではミールスとは呼びません。北スリランカでは呼ぶ地域もあるかもしれませんが...。
インドやスリランカでは、コースのように1品1品出てくるのではなく、全てが一緒にサーブされます。
また一口一口違った味わいを楽しむのが好きなので、その都度カレーやライタやアチャールを違った組み合わせにしてご飯やチャパティにつけて食べます。
サラダは、生の玉ねぎやトマト・きゅうりのことが多く、葉物野菜が出てくることはありませんし、ドレッシングを使うようなこともありません。
サラダにはレモン汁に塩、たまに唐辛子や胡椒などを加えるのが一般的です。
インドやスリランカでは食事中に食べ物と一緒にお酒を嗜む習慣はなく、お酒が食事というシステムには組み込まれていません。
元々、お酒をあまり奨励していないインドやスリランカ。でも全く売っていないと言う訳ではないのです。
では、いつ飲むのか、というと食前に飲みます。もし、夕食時にお酒が出される場合は、食前酒として飲みます。
パーティでお酒を飲みたいと思う人は、夕食前に気がすむまで楽しまなければなりません。
なぜなら、夕食がサーブされると、パーティはそろそろお開きということだからです。夕食が終わるとみんな各々お皿を置いて帰り始めます。
食後にお茶やコーヒーなどでおしゃべりを楽しむという習慣はないのです。
インドの街角は屋台のスナックで有名です。
スリランカでもいくつかはありますが、インドの方が断然に多いでしょう。
マトカ・チャナ(茹でた豆のスパイス和え)
クルチェ・チョレ(ひよこ豆のカレーとパン)
パニプーリー(小さな揚げた菓子に、ひよこ豆やポテトのスパイス和えを詰めて更にスパイシーなクミンのジュースを掛けたもの)
ベル・プーリー(ポン菓子、クラッカー、トマト、玉ねぎ、茹でたポテトを甘酸っぱいソースで和えたもの)
ミルチ・ヴァダ(唐辛子の天ぷら)
パニプーリー
ベル・プーリー
これらが街角で売られているストリート・フードの代表です。
中でもミルチ・ヴァダは一口食べると目が覚めます笑。
もちろん当たりハズレがあり、そこまで辛くないものもあるのですが...
ミルチ・ヴァダ
こう言ったストリート・フードのお供には、甘いスパイス入りのチャイ(マサラ・ティー)が欠かせません。
辛さを和らげて、また一囓りしたくなるような...
ストリート・フードに食あたりする人はインド人にも多いのですが、デリー・ベリー(デリーのストリート・フードを食べてお腹を壊すこと)程度だ!なんて言われてしまうことも。
インド人はこのようなリスクも承知しながら受け入れていて、道端の露天に引き寄せられています。
結局のところ、この地域ではスパイスなしの生活なんて考えたこともないと言ったところでしょう。
chie