ルビー 戦いと情熱の石物語

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Nityaニーチャスタッフのchieです。

 

前回ルビーのご紹介をしましたので、今回はルビーの神話を少しご紹介したいと思います。

 

ナワラトゥナ(ナヴァラトナ)の9つの宝石の中で、太陽を表すルビー。

ルビーは9つの宝石の中で常に中心となり、他の宝石たちを照らしています。

ナワラトゥナ(ナヴァラトナ)の中心となるルビーにはどのような神話があるのでしょうか...

 

 

 

イランの英雄ロスタム家のルビー

 

ドラゴンや悪魔、魔女など数多くの魔物を打ち倒したという逸話の多いイランの大英雄ロスタム。

イランではとても有名な英雄です。

 

 

ロスタムは700年間生き続けたと言われていますが、その間にサマンガーンという国の王女タハミーネと結婚をして子供を授かります。

 

国同士の戦いの絶えなかった古代では、英雄は王の袋刀として戦地に呼ばれることが多く、王からの信頼の厚いロスタムは我が子の生まれるところを見ることなく戦地に旅立たなければなりませんでした。

 

そこでロスタムは家に代々伝わる3粒のルビーをサマンガーン王女タハミーネに託し、

「生まれた子供が女の子ならこのルビーを髪飾りに、男の子なら腕輪にして常に身に付けさせなさい。

それはロスタム家の子の証となるだろう。」

と言い残して旅立ちました。

 

 

月日は流れ、ロスタムの息子ソフラープは英雄の子供らしく、たくましい少年に成長しました。

母から3粒のルビーがはめ込まれた腕輪をもらい父が有名な英雄であるロスタムだと知らされると、とても喜んだと言われています。

 

しかしサマンガーン国はイランと戦争をすることになり、若い王子のソフラープは軍を率いて父が属するイランと戦わなければならなくなります。

 

まだ父の顔も知らないソフラープはイラン側に父ロスタムがいることに苦しみ、少なくとも父と殺しあわずに済むようにロスタムの顔を知っている叔父を軍に入れて連れていくことにしたのだそうです。

イランへ進軍したソフラープは英雄の息子らしい健闘を見せてイラン軍を撃破していきますが、そのことに大変驚いたイラン軍は大英雄のロスタムを戦場へ送ることにします。

ロスタムは軍を率いている大将がまだ10歳の自分の息子だとは知りませんでした。

片や、ソフラープは連れてきた叔父を戦死させてしまい、父ロスタムを確認する方法を失っていました。

 

こうして、とうとう親子が一騎打ちをする時が来てしまいます。

ソフラープは敵の捕虜に一騎打ちの相手が父ロスタムなのかどうかを尋ねますが、捕虜は「敵の大将はロスタムではない」と言い、戦いは始まってしまいます。

ソフラープは母からもらったルビーの腕輪をしていましたが、腕輪は鎧の下に隠れてしまっているのでした...

 

 

2人は親子とも知らずに一騎打ちを始めましたが、実力は互角で戦いは2日間にも渡ったそうです。

最後には、もはや若くはないロスタムがソフラープに殺されかけましたが、ロスタムが気力を振り絞りソフラープの胸に短剣を突き刺します。

 

ソフラープは倒れ、死の間際に自分はロスタムの子だと言い残します。

ロスタムはその言葉に驚き、すぐに鎧を解いて確認すると、若き大将の腕には親子のしるしである3粒のルビーの腕輪がありました。

それも見て絶望したロスタムはこの戦いの後、行方がわからなくなってしまったのだそうです。

 

 

 

ルビーは戦いと勇気、情熱をもたらす石

 

ルビーはロスタムの神話でもそうですが、何かと戦いにまつわる神話の多い宝石です。

古くから血止めの効果があるとされていたので、身につけると負傷を防ぐ宝石として信じられてきました。

また、ルビーは古代ローマの軍神マルスを象徴する宝石として、人を勇敢にするとも言われているため、戦争にいく兵士のお守りとして用いられた歴史があるのですね。

 

そのほかにも持つ人を善良にする、水害から土地を守る、怒りを鎮める、誘惑から守るなどの効果がある、領地と地位を獲得する助力を得られる、などの効果があるとされていますが、ルビーを体の右側に身につけると、その全く反対の効果が降りかかるとも言われ、他にそのような言い伝えのある宝石はないので不思議な宝石です。

 

ルビーは鉱物学ではコランダムに属する宝石で、最も高級なルビーはピジョン・ブラッドと呼ばれ、ダイヤモンドに次いで地球上で最も希少性の高い宝石とされています。

 

現在でも、ルビーは幸運を招き入れ、不安や恐れを追い払うことで勇気や情熱を与え、夢を実現するのに役立つなどの効果があるとされています。

 

 

 

 

Chie

 

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